不安型愛着スタイルもなんのその!めざすは克服して幸せになる人間関係
はじめに
愛着スタイルとは、対人関係における基本的な心の働きを指します。幼少期の親や養育者との関係性から形成されます。愛着スタイルは、「不安型」「回避型」「無秩序型」「安定型」の4つに大まかに分類されます。その中でも、「不安型愛着スタイル」は、人との関係性に大きな影響を及ぼす「特徴的な愛着スタイル」の一つです。本記事では、不安型愛着スタイルの特徴や影響、対処法などについて、詳しく解説していきます。
不安型愛着スタイルとは

不安型愛着スタイルの人は、対人関係に不安を抱きます。いつでも、周囲に気をつかい、周りからどう思われているかなどを気にしています。相手からの承認や愛情を強く求め、拒絶や見捨てられることを極度に恐れます。つまり、過剰な気遣いや依存を示す傾向であり、相手の反応に敏感なのです。
主な特徴
不安型愛着スタイルの人は、以下のような特徴が見られます。
- 承認欲求が強く、他者の評価に過剰に反応する
- 自己肯定感が低く、自分を価値のある存在とみなせない
- 親密な関係性において、過剰な気遣いや依存を示す
- 拒絶や見捨てられることを恐れる
対人関係における不安定さや、健全な自己主張ができないなどの課題が生じやすくなります。
形成される背景
幼少期の親子関係から形成されると考えられています。一貫性のない養育態度や、十分な愛情を受けられなかった経験が影響しているとされています。
また、遺伝的な要因や、オキシトシン受容体の発達にも関係があるという研究結果もあります。つまり、生物学的な側面と、環境的な側面の両方が、不安型愛着スタイルの形成に関与していると言えるでしょう。
不安型愛着スタイルが及ぼす影響

不安型愛着スタイルは、対人関係や生き方に様々な影響を及ぼします。
人間関係への影響
不安型愛着スタイルの人は、親密な関係においても不安を抱きやすく、過剰な気遣いをしがちです。また、相手の反応に敏感すぎるため、些細なことでも傷つきやすくなります。さらに、自分の本音を言えずに、相手に合わせてしまう傾向もあります。
そのため、健全な人間関係を築くことが難しくなるかもしれません。一方的に自分を犠牲にしてしまったり、相手の機嫌をうかがいすぎたりする依存関係へ陥ってしまうことも…。
相手からのちょっとした行為を拡大解釈して、思い込みやすく、すぐに恋愛モード入るのも特徴的です。ストレスがたまったりするなどの問題も起こりがちです。
生き方への影響
自己肯定感が低いため、自分の人生に責任を持ちにくい傾向があります。また、周囲の評価を過剰に気にするあまり、本当の自分を表に出せなくなることもあります。
このように、自分らしい生き方ができないことで、充実した人生を送ることが難しくなってしまうのです。
不安型愛着スタイルへの対処法

不安型愛着スタイルによる課題を解決するためには、以下のような対処法が有効とされています。
自分自身を知ること
まずは、自分が不安型愛着スタイルであることを認識し、その特徴を理解することが大切です。自分の行動パターンに気づき、そこから適切な対処ができるようになります。
また、自分のストレングス(強みや長所、能力)にも目を向けることで、自己肯定感を高めることができます。不安型愛着スタイルの人は、繊細で思いやりのある一面を持つことが多いので、そういった長所を認識することが重要です。
コミュニケーション能力を高める
不安型愛着スタイルの人は、自分の本音を言えずに相手に合わせがちです。しかし、健全な人間関係を築くためには、適切な自己主張ができることが不可欠です。
そこで、アサーティブなコミュニケーション能力を高めることが有効です。自分も大切にするコミュニケーション方法は、ご存じですか。相手の気持ちを尊重しつつ、自分の意見も伝えられるようになれれば、よりバランスの取れた人間関係が築けます。
セラピーを受ける
愛着スタイルは、幼少期の経験から形成されます、そのため、不安型愛着スタイルを一人で克服するのは難しいかもしれません。そこで、専門家によるセラピー(心理療法)を受けることをおすすめします。
認知行動療法やマインドフルネス療法などが、有効とされています。そこでは、自分自身の思考パターンや感情に気づき、適切に対処する方法を学べます。また、カウンセリングを通して、過去の経験を見つめ直すことで、自己理解を深めることもできます。
まとめ
不安型愛着スタイルは、幼少期の経験から形成される対人関係のあり方です。他者からの承認を過剰に求め、拒絶を恐れるあまり、健全な自己主張ができなくなるといった特徴があります。
そのため、人間関係や生き方に様々な課題が生じがちですが、自分自身を理解し、適切な対処法を身につけることで、よりポジティブな人生を送ることができるはずです。不安型愛着スタイルの行動をとっていたら、まずは、それに気づくことが大切です。そして、専門家の支援を受けながら、一歩ずつ克服に向けて取り組んでいきましょう。
よくある質問
不安型愛着スタイルの人にはどんな特徴がありますか?
他者からの承認や愛情を強く求める一方で、拒絶や見捨てられることを恐れます。そのため、過剰な気遣いや依存を示す傾向があります。自己肯定感が低く、親密な関係性において課題を抱えやすいです。
不安型愛着スタイルはどのように形成されるのですか?
幼少期の親子関係から形成されると考えられています。一貫性のない養育態度や、十分な愛情を受けられなかった経験が影響しているとされ、遺伝的な要因やオキシトシン受容体の発達にも関係があるという研究結果もあります。
不安型愛着スタイルはどのような影響を及ぼしますか?
人間関係や生き方に様々な影響を及ぼします。過剰な気遣いや相手の反応に敏感すぎるため、健全な関係を築くのが困難になると考えられます。また、生き方への影響としては、自己肯定感の低さから、自分の人生に責任を持ちにくい傾向があります。本当の自分を表に出せないといったことも挙げられます。
不安型愛着スタイルにはどのような対処法があるのですか?
不安型愛着スタイルへの対処法としては、自分自身を理解し、アサーティブなコミュニケーション能力を高めることや、セラピーを受けることが有効とされています。自己肯定感を高め、適切な自己主張ができるよう、専門家の支援を受けながら取り組んでいくことが重要です。
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